感音性難聴の症状



音が鳴っている、あるいは誰かが話しているのは分かるものの、その内容を聞き取れないのが感音性難聴の症状です。たとえば、話しかけられていることは分かるものの、相手が何を言っているか分からないのです。

そのため、感音性の場合には音がない(小さい)世界に住んでいるわけではありません。しかし、症状が進行すると会話を成り立たせるのが難しくなります。なまじ聞こえてはいるだけに、その不明瞭さが苛立ちを募らせることもあるようで、本人にとっても、周りにとっても厄介な問題です。

なお、音が鳴っていることを感じ取れない伝音性と感音性が混ざった混合難聴も存在し、加齢によって耳が遠くなっているのは、一般にこれに該当します。

感音性難聴の原因

本来なら音による振動を理解する内耳の感覚細胞の働きが鈍ったり、脳にメッセージを送る際に神経の障害が生じるのが原因で感音性難聴は発生します。

各種の疾患が原因でこのようなことが起きるほか、薬の副作用が原因になる場合もあります。このほかに、老化に伴って蝸牛の中にある有毛細胞が減った場合に生じることもあります。

感音性難聴と治療・補聴器

たとえ耳鼻科で治療を行ったとしても、なかなか回復しないのが感音性の症状の特徴です。そのため、不便を感じるほどに聴力が低下しているのであれば、補聴器の使用も検討します。

ただし、厄介なことに補聴器も感音性難聴においては、大きく状況を改善できない傾向にあります。つまり、治療は効を奏さないうえに、補聴器を使っても人の話が聞き取りづらい状況が続くのです。

このあたりの問題は感音性よりも伝音性の方が恵まれている傾向にあります。聴力が落ちている点では共通していても、治療や補聴器の効果は種類によって異なる傾向にあるのです。

もっとも、個別の事情によってある程度の差はあるので、必ずしも治療が無意味なわけではなく、補聴器についても装着すれば聞こえ方がかなり改善するケースもあります。

検査・診断の方法

標準純音聴力検査によって、音が鳴っているかどうかを調べるだけでは不十分なので、感音性難聴の検査をする時には、様々な角度から調べられます。そのうちの一つが語音聴力検査で、「ア」や「イ」といった音をしっかり聞き取れるかを確認します。これが聞き取れないと、日常会話で困ります。

診断を受け、治療の可否を判断してもらうには耳鼻科の医師の診断を受けるのが確実です。自己判断では限界があるので、過信しないほうがよいでしょう。


こんな簡単なことで!?
難聴が嘘のように・・・

 
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